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鼻について

鼻の構造

鼻は鼻中隔(びちゅうかく)によって、左右に分かれています。入り口は小さくても中は広く、一番奥は、のど(咽頭)につながっています。一方、顔の骨の中には、副鼻腔(ふくびくう)という大きな空洞があり、これも鼻の中とつながっています。

かめやまクリニックでは、鼻の診察においても、内視鏡での観察を基本としています。

副鼻腔と鼻腔

副鼻腔は4種類あります。それぞれ上顎洞(じょうがくどう)、篩骨洞(しこつどう)、前頭洞(ぜんとうどう)、蝶形洞(ちょうけいどう)といいます。一方、鼻のなかを鼻腔(びくう)といいます。鼻腔と副鼻腔は、小さな穴(自然口)でつながっています。鼻腔のなかには、下鼻甲介(かびこうかい)、中鼻甲介(ちゅうびこうかい)、上鼻甲介(じょうびこうかい)といわれる出っ張りがあります。蝶形洞以外の自然口は、下鼻甲介と中鼻甲介の間にあり、蝶形洞の自然口は、鼻の一番奥の壁にあります。

鼻腔・副鼻腔のレントゲン写真(正常例)

45才 男性

a.レントゲン写真、b.模式図

bの模式図に示した各副鼻腔が、実際のレントゲン写真では、どのように写るか示します。aは、45才男性の顔面のレントゲン写真です。副鼻腔炎の診断では、内視鏡検査やレントゲン撮影が行われますが、かめやまクリニックでは、特に、内視鏡検査の所見を重視して診断しています。
副鼻腔炎の内視鏡所見については、また別に述べますが、ここでは、以下に、正常の方の鼻を内視鏡で見ると、どう見えるかを、3例の方でお示しします。

正常の鼻内 1

46才 女性 正常の鼻内

a.右鼻腔、b.左鼻腔

鼻腔の一番手前には、下鼻甲介という出っ張りがあります。その後ろに、中鼻甲介があります。下鼻甲介と中鼻甲介の間の隙間を、中鼻道といいます。上顎洞や篩骨洞、前頭洞の自然口は、中鼻道にあります。この画像は、46才女性のもので、正常の鼻内所見です。

正常の鼻内 2

79才 女性 正常の鼻内

a.右鼻腔、b.左鼻腔

鼻腔内では、「下鼻甲介の大きさと色合い」と「中鼻道の状態」の二つが特に重要です。前者で、鼻炎の状態が、後者で、副鼻腔の状態が分かります。これは、79才女性の鼻内で、「正常の鼻内1」と同様、正常の鼻内所見です。

正常の鼻内 3

1才 男児 正常の鼻内

a.右鼻腔、b.左鼻腔

1才男児の診察中に撮影された写真です。内視鏡を使うと、乳幼児でも、成人と同様に、鼻内の状態をよく観察することができます。このような乳幼児の鼻内を、内視鏡なしに肉眼で観察することは非常に困難です。