子供さんの鼻をうまく吸う方法

鼻水の粘り気が強くて、うまく吸えない場合

鼻水が溜まっているのだが、粘り気がつよくて吸いきれないという場合があります。このような場合、まず、飲んでいるお薬をチェックしてみてください。

抗ヒスタミン薬を飲んでいないか?

鼻水のために病院を受診すると、抗ヒスタミン薬という系統のお薬が処方されることがあります。抗ヒスタミン薬は、アレルギー性鼻炎などでよく使われる薬で、水バナの量を減らす働きがあります。しかし、特に幼小児に使った場合、しばしば鼻水の粘り気が増して、よけいに詰まりが強くなることがあるので注意が必要です。もし、鼻水を止める目的だけで、抗ヒスタミン薬が処方されているのであれば、一度、これを止めてみると、粘り気が改善するかもしれません。

ただし、抗ヒスタミン薬は、鼻の治療以外でも、種々のアレルギー疾患で処方されることがあります。中止でこれらのアレルギー疾患が悪くなる場合もあります。ですので、鼻が粘って詰まりがひどい場合でも、お薬を中止してよいかどうかは、必ず、主治医の先生にお尋ねになられてください。

食塩重層水の点鼻も有効

イラスト:食塩重曹水

また、鼻水の粘り気が強いという場合、食塩重曹水の点鼻も有効です。
これは、生理食塩水に少し重曹を混ぜたものです。当院では、水500mlに対し、食塩5g、重曹2.5gを混ぜて使うようにお勧めしています。重曹は必須ではありませんので、なければ食塩水だけでも結構です。ただし食塩水の濃度が濃くなり過ぎないように注意してください。

0.9%の濃度の食塩水を生理食塩水といいます。上記の割合で混ぜると、生理食塩水に近い濃度になります。生理食塩水自体は、薬局で購入することもでき、さほど高価なものでもありません。作る手間を考えると、むしろ購入の方がよいかもしれません。コンタクトレンズの洗浄液として売られているものも、大体、生理食塩水です。購入された生理食塩水に、上記の割合で重曹を加えてください。そのままでは使いにくいので、百均ショップなどで売られている小さ目のスプレーボトルに小分けして使われるとよいでしょう。