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IgE抗体検査について

IgE抗体の意義

アレルギーでは、血液中の特異的IgE抗体というものが重要です。

たとえば、私たち日本人は、毎年、スギシーズンには、空中に大量に飛散するスギ花粉を吸い込み続けています。それが、何度も繰り返されると、ある時期から、身体のなかに、スギ花粉の抗原に対するIgE抗体が産生されるようになります。このIgE抗体産生が最初の引き金となり、ここから、いろいろな段階を経て、スギ花粉症を発症します。

スギ花粉抗原に対するIgE抗体は、スギ花粉としか反応しません。そのため、スギ花粉抗原のIgE抗体を沢山持っている人でも、ダニ抗原に対するIgE抗体を持っていなければ、ダニのアレルギーは起こりません。

このように、花粉症を含むアレルギー性鼻炎では、それぞれの抗原に対するIgE抗体の有無を調べることが重要です。

当院での3種類の検査方法

IgE抗体を調べるためには、いくつかの方法があります。
当院では、そのうち、FEIA法、イムノキャップラピッド、View39、という3つの検査を行っています。それぞれ、特徴がありますので、その特徴を知っていただいた上で、ご希望に応じ最も適した検査を行わせていただくようにしています。
各検査の特徴を、以下にお示します。

  FEIA法 イムノキャップ
ラピッド
View39
検査できる
項目
必要な項目を、1項目から、最高13項目まで、自由に選ぶことができる
当院では、最も重要な7項目のセットを推奨している
固定の8項目 固定の39項目
費用 検査項目により異なる
通常は7項目で、約3000円
約3000円 約5000円
検査方法 注射器で採血 指に針を刺して採血 注射器で採血
結果がでる
までの時間
数日 即時 数日
特徴 検査項目を自由に選べる
(最高13項目)
結果が最も正確
検査項目は選べない
(8項目固定)が、注射器での採血が不要で、結果がすぐわかる
検査項目は選べないが39項目を検査できる

最も正確で必要な検査項目のみ選べるのはFEIA法ですが、スギ花粉やダニなどのアレルギーの有無をすぐ(診察時間内)に知りたい方、採血が難しいような小さな子供さんには、イムノキャップラピッドがお勧めです。

イムノキャップラピッドについてはこちら

View39は、特に食物アレルギーなどで、アレルギーがあるのは分かっているが何のアレルギーか不明というような場合に行われます。

IgE抗体検査 各検査法での項目

FEIA法:

検査項目は何項目でも自由に選べます(最高13項目まで)が、当院では、アレルギー性鼻炎をおこす頻度の高いものとして、スギ、ヒノキ、ハウスダスト、ヤケヒョウヒダニ、ハンノキ、イネ科マルチ、雑草マルチ、の組み合わせを推奨しています。通常は、これに、非特異的IgEを加えた計7項目を調べるようにしています。

イムノキャップラピッド:

スギ、ヤケヒョウヒダニ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、イヌ皮屑、ネコ皮屑 の8項目を調べます。

イムノキャップラピッドについてはこちら

View39:

ハウスダスト1、ヤケヒョウヒダニ、スギ、ヒノキ、ハンノキ(属)、シラカンバ(属)、カモガヤ、オオアワガエリ、ブタクサ、ヨモギ、アルテルナリア、アスペルギルス、カンジダ、マラセチア(属)、ネコ皮屑、イヌ皮屑、ゴキブリ、ガ、ラテックス、ミルク、卵白、オボムコイド、米、小麦、ソバ、大豆、ピーナッツ、リンゴ、キウイ、バナナ、ゴマ、豚肉、牛肉、鶏肉、エビ、カニ、サバ、サケ、マグロ
の39項目を調べます。

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