

かめやまクリニックでは、2014年8月にアールエフ社の耳鼻科用CTを導入し、運用を開始しました。
総合病院などにある通常のCTは、ヘリカルスキャンという方式ですが、当院のCTは、副鼻腔などの撮影に特化して作られたものでコーンビームCTと呼ばれます。通常のCTは臥位で撮影しますが、当院のCTは座位で撮影します(図1)。
座った状態で撮影できます。撮影は1分程度で終了します。
コーンビームCTは、通常のヘリカルCTに比べ、被ばく線量が極端に低いという利点があります(図2)。また、費用についても、ヘリカルCTとコーンビームCTとでは、保険点数が異なるので、通常の病院でのCT検査よりも、かなり安い費用で受けることができます(表1)。
かめやまクリニックでのCT検査の被ばく量(0.04 mSv)は、病院で同じ検査を行った場合の約5分の1です。
総合病院 | かめやまクリニック | |
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被ばく量(ミリシーベルト) | 2.0 | 0.04 |
保険点数(点) | 850 | 580 |
断層の方向 | 通常1または2方向 | 3方向 |
画質 | 鼻や耳の撮影の場合、ほぼ同等 | |
撮影できる臓器 | 全身、どの部位でも撮影可能 | 主に鼻・副鼻腔と耳に限られる |
当院のコーンビームCTは、総合病院のヘリカルCTに比べ、極端に低い被ばく線量(約5分の1)で撮影することができます。また、費用も病院にくらべ安価(約7割)です。三方向の断層画像と三次元立体画像が、同時に短時間で得られるので、複雑な副鼻腔の立体構造を分かりやすく見ることができます。
一方、コーンビームCTの欠点としては、軟部組織の描出に劣るということがあります。したがって、同じ、頭部の撮影でも、脳や頚部の甲状腺などの検査には向きません。
しかし、鼻・副鼻腔や耳の病気の診断に際しては、ヘリカルCTとほぼ同等か、むしろ、より高い精度での診断が可能です。撮影は短時間ですみ、画像は、3Dで表示されるので、副鼻腔の立体構造を詳しく見ることができます(図3)。
水平断、冠状断、矢状断という3方向の画像と、3次元の立体画像が、撮影後、数分間で得られます。各断面の画像が連動して動くので、複雑な副鼻腔の立体構造を非常に分かりやすく見ることができます。