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山口県山口市の耳鼻咽喉科かめやまクリニック

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難聴と脳の関係

難聴と言われると「耳の問題なのに、どうして脳が関係するの?」と思われるかもしれません。ここでは、本当は密接に関係する「難聴と脳の関係」についてご説明します。

@ 聴こえと脳の関係

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音は耳で聴きますが、音を聴き分け、その音が持つ意味を理解するのは「脳」なのです。聴こえがもたらす「音」が電気信号として脳に伝わり、脳は「音」を情報として処理しています。
難聴の状態が続くと、脳は音の刺激が少ない状態に慣れてしまいます。このような刺激の少ない状態に慣れた脳に、補聴器から聴き取りに必要な音量の音を伝えると、脳は「騒音」「雑音」と判断し、不快感を覚えます。
これが「補聴器をつけるとうるさくて我慢できなかった」という挫折の原因なのです。

A 脳のトレーニング

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脳が音の刺激を拒絶せずに、「聴き取りに必要な音量」を聴き続けられるようにするためには、徐々に脳を慣れさせるトレーニングが効果的です。

最初は補聴器から「聴き取りに必要な音量の70%程度の音量」を流します。そして、少しずつ音量を上げていくことで、脳が音の刺激に慣れ音を聴き続けられるように変化します。トレーニングに必要な期間の目安は約3か月程度ですが、聴こえの程度や難聴状態にあった期間によっても前後します。

B 補聴器の常用の必要性

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毎日しっかりと補聴器をつけることで、難聴の脳が補聴器の音に慣れて、だんだんと改善してゆきます。脳は何歳になっても、変わることができますが、補聴器を装用している時間が短いと脳は変わることが出来ません。最初のうちは、補聴器に対し不快感を訴える方が多くいらっしゃいますが、起床してから就寝までの間は補聴器を常用するようにしましょう。聴こえの状態に合わせて調整された補聴器を長時間装用して脳を慣らし、補聴器自体も定期的に調整することで脳のトレーニングは早いペースで進行します。
しかし、無理はせず、どうしても辛い時は補聴器を外し休息し、大丈夫そうならもう一度補聴器を装用しましょう。

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