嚥下障害|かめやまクリニックの嚥下障害外来について

かめやまクリニックについて

当院の嚥下外来

当院における嚥下障害診療の流れ

当院での嚥下障害診療の流れを、図3にお示しします。

図3

嚥下障害が疑われる患者様が受診された場合、まず、通常の診療のなかでの診察が行われます。

問診では、これまでにかかられた病気と、現在の服薬状況を、まずお聞きします。高齢者で多くのお薬を飲んでおられる方などで、お薬が原因で嚥下障害を起こしているというようなケースもあります。また、現在の食事の状態がどうであるかということは最も重要なことですので、これを詳しくお聞きします。

問診で得られた情報をもとに、精神機能・身体機能の評価を行います。ここで必要があれば、認知症の検査を行わせていただくこともあります。

次いで、口腔・咽頭・喉頭の診察を行います。特に自覚症状がないままに、軟口蓋や声帯を動かす神経が、病気によって麻痺してしまうことがあります。これらの神経の麻痺で、嚥下障害が起こることがありますので、口腔・咽頭・喉頭の形や、これらを動かす神経・筋肉の働きに異常が生じてないかを調べます。
以上の診察に引き続いて、嚥下内視鏡検査が行われます。

ここまでは、通常は、受診された初日にすべて行います。

その後、診察や検査の結果をもとに、医師と言語聴覚士とで治療方針についての検討が行われてから、実際の嚥下指導と訓練に入ります。
嚥下指導と訓練は、主に言語聴覚士によって行われます。初回の訓練の後、2回目の訓練の日程の予約が行われます。訓練が数回行われる毎に、必要に応じて、再度、医師による診察や嚥下内視鏡検査などが行われます。

以上が、当院の嚥下外来の大雑把な流れですが、実際の診療では、必要に応じて、これらの順番を変えて行われることもあります。

嚥下内視鏡検査について

嚥下内視鏡検査については、先に 嚥下機能の検査 のところでが実際の検査所見を見ていただきましたが、ここでは、具体的な検査の方法について述べます。

嚥下内視鏡検査は、鼻咽腔観察用の電子内視鏡を使って行われます。実際に液体や固形物を飲み込んでいただきながら、その際ののど(咽頭や喉頭)の状態を電子内視鏡を使って観察します。通常は、青色に着色された水が使われますが、必要に応じ、トロミをつけた着色水や、時にゼリーなどの固形物が使われることあります。

検査は、診察用の椅子に座った状態で行います。径が3o以下の細い内視鏡を使いますので、胃・食道の検査などと違い麻酔は特に必要としませんし、苦痛もほとんどありません。検査時間は5分以内です。

「嚥下食とトロミについて」 →次のページへ