スギ花粉症を克服したい方へ|かめやまクリニック スギ花粉症 ダニアレルギーによるアレルギー性鼻炎 舌下免疫療法(アレルゲン免疫療法) 特設ページ

舌下免疫療法を受ける前に

減感作療法と比較しても、利点が多い舌下免疫療法はどんな患者さんにおすすめなの?

舌下免疫療法は下記のような方に推奨する治療法です。

@スギ花粉症や、ダニ(ハウスダスト)が原因の通年性アレルギー性鼻炎の症状を軽減したい、もしくは完全に治したいとお考えになられている方
A飲み薬やスプレーをしても、症状の軽減を感じない方
B飲み薬やスプレーをしても、眠気などの副作用がひどい方
C長期にわたる治癒を望んでいる方
D数年後に受験を控え、今のうちにアレルギー性鼻炎(花粉症)への対策を行いたい方

「舌下免疫療法を受けてみたい」と考えている方に
必ず知っていただきたいこと

まず、大前提として、

舌下免疫療法の治療薬は、現時点では「スギ花粉症」と「ダニが原因のアレルギー性鼻炎」に対するもののみです。ですので、アレルギー性鼻炎全般に対する治療ではありません。

ヒノキ・カモガヤ・イネ・イヌやネコの毛などその他のアレルギー物質では効果は望むことができません。
また、複数のアレルギーを持つ方やアレルギー症状が重篤な方に対しても効果に限りがあります。

以下のいずれかがあてはまる方は治療を受けることができません。

  • 5歳未満の小児の方
  • 重度の気管支喘息を患っている方
  • 悪性腫瘍(がん)や、免疫系の病気がある方

以下のいずれかがあてはまる方は治療に際して注意が必要です。

  • アレルゲンを使った治療や検査、または該当するアレルゲンを含んだ食べ物によってアレルギー症状を起こしたことがある方
  • 気管支喘息の方
  • 高齢の方
  • 妊婦の方、授乳中の方
  • 抜歯や口の中の術後、または口の中に傷や炎症などがある方
  • 重症の心疾患、肺疾患及び高血圧症がある方
  • 他に服用中のお薬がある方
    (β遮断薬、三環系抗うつ薬 etc)
  • 全身性ステロイド薬の投与を受けている方
  • スギ花粉もしくはダニ以外のアレルゲンに対しても反応性が高い方

※上記に該当する方は診察時に必ず医師にその旨をお伝えください。

最低でも2年以上は治療を継続してください。

治療中は毎日投与していただく必要性があります。もし、途中で治療を中断してから、再開した場合は副作用を引き起こす場合もありますので、長期間治療を続けられる方にのみ推奨しております。

舌下免疫療法により、全ての方が完全に治るわけではありません。

最低でも2年以上の治療を継続していただいたにも関わらず、残念ながら、治療を受けていただいた方の3割の方には効果が見られません。
長期にわたる治療効果を望んだ上で、薬を減らす治療・症状を軽くする治療と捉えて頂ける方に推奨しております。

副作用がある治療法であることをご理解ください。

皮下注射による特異的免疫療法で問題となるアナフィラキシーの報告は、舌下免疫療法においては極めて少ないのですが、患者様によっては種々の副作用が起こる可能性は否定できません。現状で確認されている副作用としては下記のようなものが挙げられますが、これまでの報告例では、いずれも、軽症のものがほとんどです。

  • 腹痛・嘔吐・下痢
  • 口腔内もしくは唇のかゆみ・浮腫・感覚異常
  • 蕁麻疹
  • 喘息発作
  • 目や耳のかゆみ
  • 喉の炎症や違和感
  • くしゃみ・鼻水・鼻づまり

但し、以下のような重篤な副作用がみられる可能性も全くないとはいえませんので注意は必要です。

  • 突然のショック症状(蒼白、意識の混濁etc)
  • 腹痛や嘔吐などの消化器症状
  • 息苦しさなどの呼吸器症状
  • 蕁麻疹などの皮膚症状

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