めまい|かめやまクリニック めまいページ

かめやまクリニックについて

めまいの種類

その他のめまい

良性発作性頭位めまい症、メニエール病以外にも、色々なめまいがあります。ここでは、そのうちの二つをご紹介します。

第[脳神経血管圧迫症候群

第[脳神経というのは、内耳からでている神経で、聴神経ともいいます。この神経が脳のなかに入る前の部分で、血管と接触することがあります。その場合、あまり強く接触しすぎて血管が神経を圧迫するようになると、丁度、メニエール病と同じように、難聴、耳鳴、めまいなどをおこすことがあります。これを、第[脳神経血管圧迫症候群といいます。MRIによる検査などで、血管が神経を圧迫しているかどうかをみることと、症状や検査所見が、この病気に当てはまるかどうかということから診断をつけます。もし、本当に、この病気で間違いないと診断がついた場合は、神経と血管の間をはがし、間にクッションを置くような手術を行うことで、症状を改善させることができます。

外リンパ瘻

メニエール病のところでご説明したように、内耳はリンパ液で満たされた袋のような構造になっています。この内耳の袋の中のリンパ液を、内リンパといいます。一方、内耳の袋の外側にもリンパ液があり、これを外リンパといいます。内耳全体は、骨の中の空洞のような構造になっているのですが、この空洞のなかに外リンパがあり、その外リンパのなかに内耳の袋があり、袋の中に内リンパが満ちているというようなイメージです。

内耳の外側の中耳と内耳との間は直接の交通がないように隔てられていますが、この壁が破れて、内耳の外リンパが中耳のなかに流れ込むようになった状態を外リンパ瘻といいます。外リンパ瘻の場合も、メニエール病と似たような症状、すなわち、難聴、耳鳴、めまい等がおこります。

外リンパ瘻と診断がついてしまえば、手術を行って中耳と内耳の間の穴を塞げばよいわけですが、問題は、診断法です。最近まで、この中耳と内耳の間の穴があるのかどうかを確実に診断する方法がなかったため、施設によって、この病気の診断の基準がまちまちであり、また、実際に手術されるケースも少なかったこともあり、この病気についての研究は、なかなか進みませんでした。

ところが、最近、埼玉医科大学教授の池園哲郎先生という方が、外リンパ瘻特異的蛋白CTPという物質を調べる方法を開発したため、外リンパ瘻を確定に診断する方法への道筋が見えてきました。この方法は、まだ研究段階ですが、今後、この検査法が一般の病院で行われるようになると、めまいの診療のやり方が変わってくる可能性もあります。

外リンパ瘻と外リンパ瘻特異的蛋白CTPについては、以下を参照
難病情報センター 外リンパ瘻 のページ

「高齢者のめまい」 →次のページへ